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【読書のススメ!】読んでいない本を語る

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学生のうちに読んでおきたい本を紹介する、「読書のススメ!」企画です!

第2回目の今回は、インターンシップ生の竹本が綴ります。紹介する本は「読んでいない本について堂々と語る方法」(著:ピエール・バイヤール、訳:大浦康介、筑摩書房)です。

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どんな本?

いかにも怪しげなタイトルですが、中身は有象無象のいわゆるハウツー本などではなく、至極まっとうな読書論と教養論を説いた名著です。話題のベストセラー や夏目漱石や芥川龍之介など有名な古典小説を読んでいないというのは、教養主義や修養主義が没落して久しい現在においてもいささか恥ずかしいものでありま す。しかし、新しい物語や論理が創造とみなされるならば、読んだことのない本について語ることも立派な創造の行為であると本書は説きます。

 

誰向けの本?

「最近読んだ本は?」や「最も好きな本は?」など本に関する質問は就職活動において定番のものです。また、ESや履歴書の趣味欄を読書にしている方も多い と思います。また、大学生ならば、授業や卒論などで書物を精読することが求められます。どんなに現在の学生が本を読まなくなったと言っても、触れずに通る ことは非常に難しいです。ゆえに、読書とは何か、教養とは何かに対する答えをこの本を読んで導き出して欲しいと思っています。

 

読んでいない本を語るということ

読書感想文という多くの人が怨嗟した宿題によって、私たちは読んだことのある本を語ることについては経験があります。しかし、読んでいない本につい て語ることは私たちには経験がほとんどなく、その方法について学ぶプログラムもありません。ある本について語るにはその本を読んでいなければならないとい う公準に疑問がつけられることはありません。

つまり、私たちは書物というものも非常に神聖視し、自分の本を書く権利が自分たちにあるとは思わないのです。そのため、書物に払うべきとされる敬意や、改変してはならないという禁止によって、自分自身が持つ想像力が発揮できないでいます。

読んでいない本を語ることによって、創造者になるという権利に気づくことができるのです。

 

読了のまとめに

多くのビジネスパーソンが「必要なのは教養である」と語ります。この教養とは、ただ物事をよく知っているということだけではありません。様々な知識に触れ、さらに自分自身が創造者として発信することも含まれていると感じます。

私は未だ教養人とも知識人とも程遠く、また途方もない道であると思います。しかしながら、教養とは何かという問いを発しながら、勉学に励みたいと思っております。

 

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