ブログ

【読書のススメ!】理系の子―高校生科学オリンピックの青春

young-791849_640

think forでインターンシップをしている林です。今回は「読書のススメ!」第五回目を書かせていただきました。

皆さんは科学に本気で取り込んでいる人をどう思いますか?
多くの人は少し距離感を置きたくなってしまうのではないでしょうか?
僕も、とある本を読む前まではそうでした。
ですが、今回紹介する本、『理系の子―高校生科学オリンピックの青春』を読んで、そういう人たちに対する大きな親しみが湧いてきました。

どんな本?

この本はアメリカで開かれている高校生までの子が参加する、科学のオリンピックのような祭典に赴いた著者が、そこで出会った少年少女に取材を仕掛け、その子の人生を叙述する、という内容です。

中身は?

なのでノンフィクションで多くの子の人生を垣間見ることができるのですが、それぞれの子の人生がそれぞれとても面白いんです。
核融合炉を作製してしまった少年、ゴミ捨て場から太陽光発電のようなシステムを開発した少年、馬を使って人の心をいやそうとした少女、女優のような美貌を持ちながら蜂の研究に没頭した少女、自閉症の子のための新たな教育プログラムを開発した少女、などなど。
どの子の人生を読んでみても、科学に熱心に打ち込もうとする姿勢が強く伝わってきました。
家族を守るために必要に応じて科学をする人や、それこそ趣味として科学をやっているような子、あるいは偶然気づいたことを世の中の役に立つように突き詰めていったらそれが立派な科学になってしまった子。
そしてこれだけならまだ科学を熱心な人に対して親しみが湧くことはなかったかもしれません。

夢中なんだなー、ふーん、でも遠い世界だなー、ぐらいで終わっていたかもしれません。

ただ、この本はその人の人生が書かれていて、それがとても面白い。個人的には、ある章で男女二人が登場するんですが、その二人がくっつきそうなのに最終的にカップルにならずに終わる何とも言えないもどかしさがたまらなく好きです(笑)
科学をする人たちもちゃんと当然ながら恋をするし、そこまで行かずに長い友情として実を結ぶこともあったりするんだなあ、とすごく卑近な感情が文章の中から読み取れたりして、すごく良かったです。
他にも馬大好きっ娘がいたり、アーティストの手にかかれば科学は無味乾燥なものではなく魅惑的になるという変態的な発見をした子がいたり(笑)
とにかく、科学が好きなだけでない等身大の人々の考えが見れて、科学に打ち込んでいる人も、当たり前だけども同じ人間なんだなと感じて、大きな親近感が湧きました。

まとめ

科学というものに距離をとっている人はぜひ読んでほしいです!

科学的な数式とかは一切出てこず、読み物として楽しめます!

amazon:理系の子―高校生科学オリンピックの青春

関連記事

最近の記事

facebook

ページ上部へ戻る